「うん、あるよ。
練習試合とかよくしてたし」
「そうなんだ。
恵美ちゃんは何部だったの？」
それは、聞いてほしくない質問だった。
できればバスケ部だと言いたくなくて戸惑っていると、運良くチャイムが鳴ったため、なんとか言わずに済んだ。
中学3年になるまでは、バスケ部であることを誇りに思っていたのにな。
それぐらい好きだった、バスケが。
バスケ部のみんなが。
何度も衝突したけど、結局はこのメンバーじゃないとダメだなって思って。
その度に団結力が高まった気がしてたんだ。
それも全部、中学三年の時に崩れてしまった。
崩れたと言うより、私だけが浮く形になってしまったのだ。
