「は、はい…。」 またもや、ほぼほぼ息なんじゃないかっていうくらいに、小さな返事をしてしまう。 しまった…。せっかく愛想のいい紹介をしてくれてるのに、またもや無愛想な返事を…。 ところが、水田は満足そうに、にこっと笑うと頷いてくれた。 ああ、いい人だ…。 「よし、それじゃ、今年度の説明を始めるから、ちゃんと聞けよ」 先生が、タイミングよく声を出す。 俺は、それまで後ろに向けていた体を前に向け、先生を真っすぐ見つめた。