相葉くんは手で真っ赤な顔を覆った。



「せっかくかわいいのに消すなんてもったいないよ!うさぎさんもちゃんと色塗ろう!」


「…あぁ。じゃあ…お前がそこまで言うなら。」


「やったぁ!」



ポスターはクラスごとの出し物紹介の掲示板や教室や客引きの時に使うから、たくさん用意しないと。


絵が得意な美術部のクラスメイトは部活での出し物で忙しいみたいで、あたしは得意ってわけではないけどこういう作業が好きだからポスター作りに専念するつもり。



「…お前みたいに、ポスター作りとか上手いやつがいたら、出し物も華やかになるよな。」


「あ、ありがとう!描くのとか結構好きなんだ。相葉くん、手伝ってくれてありがとう。」


「別に…みんなそれぞれ効率よく動いてるし、俺はずっとお前のポスター作り手伝ってるわ。」



相葉くんが少し微笑んだ。


その優しい笑顔に、あたしは安心した。