「へえ、そうなんだね。」



そういえばこの高校は確かに、全体的に部活に力を入れてるイメージはないかも…。


部活の入部も強制じゃないし。


あたしは、もちろん帰宅部。



「あっ緋奈ちゃん、今日家まで送るよ!」



校門までの道のりで、歩きながら横沢くんが突然あたしを見下ろしてそう言った。



「え?あ、ありがとう。でも大丈夫だよ。あたし、電車使うし少し遠いんだ…。」


「いやいや!俺は全然平気!もっと緋奈ちゃんと文化祭のこととかいろいろ話したいしさ!」



えっと…でも…。


横沢くんは聞いたところあたしの家とは方向が違うみたい。


やっぱり申し訳ない。


文化祭の話し合いは、明日の朝でもできるし。


学校でクラスメイトも交えて話し合った方がいいと思うし。



「緋奈ちゃん、○○駅使ってるんだったよね?じゃあこっちだ!」



横沢くんはあたしが使う駅の方面を指をさして、校門をくぐり歩き出そうとしていた。


横沢くんは、かなり強引…。



「あ、ちょ…「______おい。」