私は斗真の体を
思いっきりゆすった。


「ねぇ!斗真!起きて!
斗真~~!!」


「ん…っ」と声を漏らして
電気がまぶしいのか、
顔をしかめ少しだけ目を開けた。


「ねぇ!これ!ありがとう!!
すっごく可愛い!」


自分の指に通されたリングを
指差して言った。


「あぁ…。」


眠たそうに、
でも、優しく微笑んでいた。


「本当に嬉しい!!」


横になったままの斗真に
覆い被さった。


いきなりの行動だけど
受け止めてくれる斗真。


「寝起き襲うなんて大胆。」


服の隙間から
手が入り込みそうになったから
急いで離れた。


起きたばかりで
少し掠れた声が余計耳に響いて、
そのまま私の心臓を鳴らす。