「え、俺がお前を好きだと思ってたの?ないない!顔はまあ可愛いから仲良く 
 なってみたけど、恋愛対象ではないわー」

「勝手に俺が好きみたいに言いふらさないでくれる?」

「俺好きな子いるから勘違いすんなよな」














ピピピピピピ_____


目覚ましの音で目が覚める。
久しぶりにこの夢見た…
最近見てなかったのに。思い出したくもない過去の記憶
たまに夢に出てくるからいつまで経っても頭から離れない。

「目覚め悪…」

せっかくの休日なのに朝から台無し
今日は友達と遊ぶ日だし、忘れよ忘れよ。















「楽しかったまたね!」

駅のホームで友達と別れた。
反対方向な友達ばっかだから帰りはいつも一人。
肌寒くなってきたなあ。もう冬が近いと実感する。
一人で、いすに座って電車が来るのを待っていると
誰かがしゃべりながら、こっちに近づいてくる。
男子二人の声。

私は無意識にスマホを見るふりをして
顔を下に向ける。

「まじでおいしかったよなー」
「だから言っただろはまるって」

そんな会話が私の隣で止まる。
まさかの私の横に座るなんて。やばい今すぐ
移動したい。でもそんな事したらあからさまだし…

「え、俺見たことあるんだけど横の子」

え?まさかの知り合い!?

「ねえ君、おなじ高校だよね?」

は、話しかけられた!?
無視するわけにもいかないから顔を恐る恐るあげて話しかけてきた
彼の顔を見る。
あれ?私も知ってるこの人。なんでだろう…

「え、はい」

やばいやばい、こんな返事したら
何こいつとか思われちゃう。

「ほら、いきなり話しかけるから困ってんじゃん笑」

彼の友達が言う。
ちょっと待って!?この人前廊下で見かけたときに
かっこいいなって思った人だ。
久しぶりにかっこいいなんて思ったからよく覚えてる。

「あ、ごめん。話しかけちゃって。」
「ぜ、全然大丈夫ですよ」