やっぱり私は、

『ごめんねッ……ごめっ……んね』

泣き虫のエゴイストだ。


ツキン
ツキン
ツキン
ヅキン


だって私はもう、君の隣には居られない。

私は、



病気だから。


「……分かった。」


そう言って、翔真は私の涙を拭った。

「別れよう。」


実際は。現実は。少女漫画のように愚直に信じることなんてないんだ。


終わりを切り出せば、呆気なく終焉する。

そんな、世界なのだ。


それでも、引き止めて欲しいなんて、馬鹿だよね。


店内の音楽が、しんみりしたものから、少しだけポップな印象を受ける音楽へと変化する。