仕事終わりに従業員出入口の扉を開けると、壁にもたれるように小太郎さんが待っていた。
「お疲れ様でした」
いつもと変わらず声をかけてくれた彼だったが、やはりなんだか申し訳なさそうな顔をしている。
チクリと胸が痛くなり、こちらの感情のままに言いたいことを言ってしまったさっきの出来事を猛反省した。
「あの、小太郎さん。昨日のこと、すみませんでした。一方的に怒っちゃって」
「どうして今度は美羽さんが謝るの?」
苦笑いしている彼は、やはり私の隣は歩いてくれなかった。
少し後ろを歩く。
いったいどうしたというのだろう。
なんだか、私がひとりごとを話しているようだ。
「お仕事が大変なのに、責めるようなことを言っちゃったのは…なんか違うなって」
「怒るのは当然だよ、約束を破ったんだから」
「時間が経つにつれて自分が情けなくなってきちゃって」
「ほんとに君ってひとは…」
笑っているような声でそう言うので思わず振り向くと、彼はさっと目をそらした。
「前見て、前。ぶつかるよ」
君ってひとは、の続きとは?
「お疲れ様でした」
いつもと変わらず声をかけてくれた彼だったが、やはりなんだか申し訳なさそうな顔をしている。
チクリと胸が痛くなり、こちらの感情のままに言いたいことを言ってしまったさっきの出来事を猛反省した。
「あの、小太郎さん。昨日のこと、すみませんでした。一方的に怒っちゃって」
「どうして今度は美羽さんが謝るの?」
苦笑いしている彼は、やはり私の隣は歩いてくれなかった。
少し後ろを歩く。
いったいどうしたというのだろう。
なんだか、私がひとりごとを話しているようだ。
「お仕事が大変なのに、責めるようなことを言っちゃったのは…なんか違うなって」
「怒るのは当然だよ、約束を破ったんだから」
「時間が経つにつれて自分が情けなくなってきちゃって」
「ほんとに君ってひとは…」
笑っているような声でそう言うので思わず振り向くと、彼はさっと目をそらした。
「前見て、前。ぶつかるよ」
君ってひとは、の続きとは?



