やけくそで自分の部屋の鍵を開けると、小太郎さんは目にも止まらぬ速さで玄関の中へ私を引き入れると、バタンとドアが閉まる音と同時に狭い玄関で私を抱きしめるのだった。
「自分では分からなかったけど、僕ってせっかち?」
「…今さらなに言ってるんですか?」
ジェットコースターみたい、と彼の腕の中でつぶやくと、表現がツボにハマったのかずっと肩を震わせて笑っていた。
そして、顔を見合わせるそうっと近づいてきて、キスをする。
電気もまだつけていない真っ暗な玄関で、シルエットだけがなんとなく浮かび上がって見えるだけ。
それでも的確に、唇をしっかり重ねてくるあたり、彼にはよく見えているのかもしれない。
両手で頬を包まれ、その手の大きさにどこか安心しながらも、上から自分の手を重ねる。
ふぅ、と余韻に浸ろうとしたら、今度は強く抱きすくめられて、彼の手の片方は背中、片方は後頭部へ回され、なにやらがっちり固定される。
あれ?と思っていたら、思っていたのと違う、彼の舌が私の口に入り込んできた。
────これは明らかに難易度の高いやつ!
瞬時に悟り、ビクッと身体が反応するものの、もはや抵抗のしようがない。
病室でかわした、あらゆるとこに何度もキスをおとされるよりも、何もかも違う、いわゆる深いキス。
応え方が分からず、されるがままだった。
「自分では分からなかったけど、僕ってせっかち?」
「…今さらなに言ってるんですか?」
ジェットコースターみたい、と彼の腕の中でつぶやくと、表現がツボにハマったのかずっと肩を震わせて笑っていた。
そして、顔を見合わせるそうっと近づいてきて、キスをする。
電気もまだつけていない真っ暗な玄関で、シルエットだけがなんとなく浮かび上がって見えるだけ。
それでも的確に、唇をしっかり重ねてくるあたり、彼にはよく見えているのかもしれない。
両手で頬を包まれ、その手の大きさにどこか安心しながらも、上から自分の手を重ねる。
ふぅ、と余韻に浸ろうとしたら、今度は強く抱きすくめられて、彼の手の片方は背中、片方は後頭部へ回され、なにやらがっちり固定される。
あれ?と思っていたら、思っていたのと違う、彼の舌が私の口に入り込んできた。
────これは明らかに難易度の高いやつ!
瞬時に悟り、ビクッと身体が反応するものの、もはや抵抗のしようがない。
病室でかわした、あらゆるとこに何度もキスをおとされるよりも、何もかも違う、いわゆる深いキス。
応え方が分からず、されるがままだった。



