でも、久保田君は。

よいしょって言いながら

軽々と私を持ち上げて

てくてくと、

なんてことない、っていう風に

歩き始めた。




『また、助けてもらっちゃった』



「・・・女の人が
 夜にひとりで歩いたら、
 危ないじゃないですか』


『大丈夫だよー。こう見えて
 私、大人なんだから~』