質疑応答をしながら2時間が過ぎた時には、彩香は一通りのことを理解していた。
「ありがとうございます、和代さん。助かりました。…ところで和代さんは、これだけのことができるし作品もたくさん作ってるので、すぐ仕事は見つかりますよね」
彩香が言うと、和代は視線を落とした。
「これだけじゃ、全然ダメなんですよ。まだまだ数が足りないんです。今はすごく競争が激しいし、よほど突き抜けたものがないと」
「そうですか」
「それに、次々と若い人がこの業界に入ってくるし、若くて力があって怖いもの知らずの人々には負けてしまう…」
和代はため息をついている。彩香は何と言っていいかわからなかった。職探し中では不安も募るだろう。しかし、こんなにネガティヴではまずいのではないか。そんな態度が面接でも出たら、きっと嫌がられるだろうと内心では思った。
「アヤカさんは、これはお友達に頼まれたと言ってましたね。いいお知り合いがいて羨ましいです。やっぱりコネクションがないといけないのかな」
「まあ、学生時代からの付き合いなので」
和代が羨ましそうにするので、そろそろおしまいにしなければ、と彩香は思う。使っていたソフトを終了し、ラップトップを閉じる。
「ありがとうございます、和代さん。助かりました。…ところで和代さんは、これだけのことができるし作品もたくさん作ってるので、すぐ仕事は見つかりますよね」
彩香が言うと、和代は視線を落とした。
「これだけじゃ、全然ダメなんですよ。まだまだ数が足りないんです。今はすごく競争が激しいし、よほど突き抜けたものがないと」
「そうですか」
「それに、次々と若い人がこの業界に入ってくるし、若くて力があって怖いもの知らずの人々には負けてしまう…」
和代はため息をついている。彩香は何と言っていいかわからなかった。職探し中では不安も募るだろう。しかし、こんなにネガティヴではまずいのではないか。そんな態度が面接でも出たら、きっと嫌がられるだろうと内心では思った。
「アヤカさんは、これはお友達に頼まれたと言ってましたね。いいお知り合いがいて羨ましいです。やっぱりコネクションがないといけないのかな」
「まあ、学生時代からの付き合いなので」
和代が羨ましそうにするので、そろそろおしまいにしなければ、と彩香は思う。使っていたソフトを終了し、ラップトップを閉じる。

