あぁ、あぁ、ましろが自分を拒絶をしないのならば、自分を彼女の側に居続けるのだ。きっと。

こんなにも穏やかで優しいものが、そして、激しく吹き荒れる台風のように、荒波のたつ海のように、激しく胸が痛むものが恋だなんて、自分は今まで知らなかった。
彼女が自分を望んでくれることの、なんと嬉しいことだろう。

「…ありがと、ね」

ましろは優夜のほうは見ず、それでも小さな声でお礼を言った。