「玲於、荷物、忘れ物ないよね?」


「ああ、大丈夫だ。最後の景色、しっかり見ておけよ」

一面に渡る開放感溢れる夢をたくさん与えてくれた素晴らしい景色。

私は写真に収めるように目に焼き付けた。



「行こうか?」


「うん」


空っぽになった玲於の家。
いろいろな思い出が蘇る。
それがあって、今の私はここにいる。
玲於といる。


そして、玲於と新しい家へ引っ越しをする。