玲於の部屋に残された私は、ひと口ひと口を大事にしながら紅茶をゆっくりと飲んでいた。

初めて4人が出会ってもうすぐ一年。
こんなことになるなんて、誰が予測できただろうか?
いや、全て里穂の計画通りに進んだのか?


私は大きく溜め息をついた。



ブルブル

ブルブル

何気なくスマホに手を伸ばす。


「え?翼?何で?」
私は電話に出るべきかひどく迷う。


ブルブル

ブルブル


「ごめん、翼、無理」

私は電話を床に放り投げた。

今更何?
もう関わらないでよ。


ピロロン


もう何なの?


『奏音、俺を信じてくれ。酷いことして悪かった。』


ん?
どういうこと?
意味がわからない。
何なのよ。