「まず、玲於は奏音を呼び出し、今日の経緯をしっかり聞きだして。聞いたら、必ず私に報告すること」


「わかった。それは俺だって気になるから聞くよ」
俺は冷静に話を進めた。


「私も翼を呼び出し、今日の経緯を聞く。私は翼が奏音を本気で好きだったとは今でも信じられないんだよ。何か裏があるはず」


里穂の涙はすっかり乾き、これからの企みに里穂はむしろ目を輝かせていた。


女ってマジ怖ぇー
今じゃ、里穂とラブラブだった頃さえ、嘘に思える。
こいつが俺の元カノ?



「じゃあ、これから逐一私から指示は出すから。必ずその通りに動いてね。約束よ」


「ああ、わかった」



俺の返事に納得し、落ち着きを取り戻した里穂はすたすたと帰って行った。