鋭い日差しと生暖かい暑さにレースのカーテンが揺られ、ベッドの棚からスマホが落ちた。


「痛っ……なんだスマホ…ああ、今日、日曜日だ」

私は慌ててベッドから飛び出したが、何をしたらよいかわからずベッドを行ったり来たり。スマホをいじったり、手離したり。


「落ち着け、私」

私は大きく深呼吸をして、リビングへ向かった。お湯を沸かし、いつものように温かい紅茶を入れ、レモンを浮かべる。


ダイニングテーブルの椅子に腰掛け、スマホのLINEの翼との履歴を確認した。


『明日は、朝10時に迎えに行くから』


『うん、わかった。気をつけて来てね』


そして、次に玲於との履歴を確認した。


『明日、10時に翼迎えに来るって。出てこないようにね。』


『了解。絶対婚姻届書くなよ。』




そして、里穂とはあれ以来連絡は取っていない。
どうなっちゃったんだろう私達。
里穂、まだ怒ってるかな?
今日、入籍することきっと翼から聞いてるよね?

ああ、もう余計な事は考えない。今は忘れよう。




私はホッと心を穏やかにさせ、紅茶を口にした。


ああ、癒される。
美味しい。