周囲の女性陣からの敵意のこもった視線を感じる。

ううっ 何で私がこんな目に……。

はあっと大きくため息をついた。



──────「此処が、会議室ね。会議室自体はたくさんあるんだけど、一番使われるのが此処。週一で定期的に検討会が開かれてるから、神宮寺君も呼ばれると思うわ。」

「次は─、」

「──小林さん、」

「何??」

「どうしてこの会社で働こうと思ったんですか?」

「何?急に、、」

「いや、参考までにと思って。」

「うーん、此処で働きたいと思ったのは、お客様の喜ぶ顔が見たいから、かなあ。最初にこの会社の化粧品を見て、感動して、それから、いつか働いて、女性の悩みを解決するような、素晴らしい商品を作るんだ、って躍起になってたなぁ。、、って、何話してるんだろ、私。恥ずかしいから、忘れて。」

「──と思いますよ。」

「え?」

「いいと思います。そうゆうの。誰かの役に立ちたいだとか、お客様に喜んでもらえるような物づくりに携わりたいとか。尊敬します。」

「何言ってるの。神宮寺君の方が私より詳しいくせに。」

「ははっ、それはありませんよ。」

「またまた~。」