むかしむかし、あるところに、とても優しい女の子がいました。彼女は外見と同様、心まで澄んだ白色をしていました。そんな女の子の淡く切ない初恋の物語をしましょう。
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私は楠 四葉。 小学5年生。幼なじみの結翔と普段通り学校の話をしながら、下校するはずだった。

「お前、好きな人いないの?」
「うーん、今はいないかなー。」

なんでこんな話をするんだろう。

「ねえ、今日クラスでね…」
「お前さあ!気付けよ!」

「は?いきなり何?今話の途中だったじゃん。」
「うるせえな。鈍感女!」
「何それ!最低!」

私は結翔から逃げるように走って家に帰った。
何あいつ。いきなり怒り出して。
毎日一緒に登校してるけど、明日どうしよう。
顔合わせるの怖いな...。