伝説に散った龍Ⅱ












似ているようで。



柚の瞳には、私なんかよりずっと強い色がある。





「…ふぅ」





一つ、息を着く。



柚が辿り着いたのか、奥の方の空間がぐらっと大きく揺れるのを感じた。



ーー大勢。いる気がする。



喧騒が、微かに、微かだけれど



私の耳に狙いを定め、飄々と耳穴を潜り抜けていく。



大丈夫だろうか、柚は。



一人で。

































そういえば、私。



「…強いのかな」



皆の強さを、知らないな。