伝説に散った龍Ⅱ

















ーー諒二は見ていた。



私の目の、もっとずっと奥で
どうしようもないほどグラついている部分を。



彼には透けて見える私の真ん中。



私が私で分からないことも。



諒二は、曖昧にしておくことを許さない。










































「…わかってるから」



「なにを?」



「もう私はただの円堂 芹那だよ」



「へえ?」



「大丈夫だから、別に」



諒二に心配されるようなことないでしょ。



私のその言葉は



既に切れかかっていた諒二の中の何かを



























































ーーブツリと、
引きちぎってしまったらしい。















「いい加減にしろ」



「…分かってるって」



「甘いんだよ、お前」



「分かってるってば」



「俺にまた教育をし直せと?」



完全に入ってる。



スイッチが。



不運にも



諒二のスイッチは、
私の何かをも道連れにする。