『…セリ、ナ』
案の定。
病人烈は、降りしきる雨の中
煙草片手に地面と仲良くなっていた。
『何してんのよ、もう』
『…何でもねえよ、起こせ』
『何でも無くはないでしょ』
『…うるせえ』
『ほら、手貸して』
顔は色という色を失い
身体の力も入らないよう。
おまけに熱い。死ぬほど熱い。烈の身体中が燃えているようだ。
『…ごめん烈』
『…なに、が』
『もっと早く見に来るべきだった』
『…ああ』
『ごめんね』
ーー鉛のように重い烈の身体を
メンバーの皆にも手伝ってもらい、やっとのことで二階の寝室まで運んだ。
とりあえず彼らに服まで着替えさせてもらって。
『ありがとう』と
私も烈の淵に座った。
『なにかいる物ある?買ってきてあげる』
『…いい』
彼の体を気遣って言ったはずの言葉。
逆に思いやられたのは私の身の安全で。
やるせない思いばかりが募った。
『…何も出来ないじゃん』
『……ここに居ろ』
『…辛いくせに』
私はそんなにヤワじゃないよ。烈。
『ほんとはね、私』
『…』
『私、は』
『…なに』
私は、ーー
そこまで言いかけて。
喉に引っかかった言葉を慌てて飲み込んだ。
『ううん。なんでもない』
『…なんだ、それ』
『ゆっくり休んで』



