『あ、あった』
食べ物でごった返す冷蔵庫。
奥の奥に新しめのバスクチーズケーキの存在を察知して
鼻歌を歌いながら、私はケーキ片手にソファに沈み込んだ。
『…遅い』
ーーそれから20分。
私もケーキはとっくの間に食べ終わって
その辺に落ちていた雑誌なんかを拾って読んでいた。
烈を待っていた。
……しかし明らかに。遅い。
『…倒れてたら大変だよ、な』
でも。
行って嫌がられても傷つくし。
もう少し待ってみようか。
『んー、』
いや。
相手は病人だ。
ーー私の痺れが切れたのが先だった。
いそいそと階段を降り
まだ数人残っていたメンバーの子たちに声をかける。
『烈、来てないよね?』
『あ?来てないよ』
『だよね、ありがと』
バイクを弄っているわけでもないみたい。
だとしたらまだ。
これはもしや、少しまずいのでは?
『、烈!』



