伝説に散った龍Ⅱ















『…何の話だ』



『そこは「ああ」って言わないのね』



『あ?』



『体調悪いから行かなかったの?お腹すいてるでしょ』















やっぱりだ。



…顔色が悪い。



溜まり場に来て最初に烈を見たときに思った。



普段は下に行ってずっと単車を弄っていたり
スマホから目を離さなかったり



なんだか意味の分からない啓発本を読んだり、決まって何かしら動いてはいる烈。



じっとしていられない性分なのか



だから今日みたいに無理に目を瞑っているのにはなにか理由があるのだと。



なんとなく、わかっていた。



だけど烈からは何も言わない。



仲間たちも何も言わない。



…そっとしておくべきなのかもしれない。








































『…一人は嫌だろ』



『え?』



『人間、誰しも』



『…なにどういうこと?』



『…お前のお守り』



『うん?』



『俺はお前のせいで残ってる』





辛そうに息を荒くしている。



とりあえずベッドへ運ぼうと肩に手を回す。







『…ありがとう』



『離せよ、一人で歩ける』



『え、そう?』





なんだか気恥ずかしい。



お言葉に甘えて。と私は自分の腕をそっと烈から抜いた。



……正直だいぶ重かった。潰れるかと。







『ちょ、どこ行くの』



『一本吸わせろ』



『…病人だよね忘れないでね』



















ーーありえない。と思いつつ



…まあ、大方精神安定剤みたいなものなんだろうな。



その気持ちは特にわからないこともないから止めないでおく。



と、千鳥足で階段を降りていく烈を見つめた。


















『…私は上で待ってようかな』



ついていっても仕方ないし。
何より、雨降ってて外は寒いし。



うん。そうしよう。



『冷蔵庫にケーキあったっけ』