伝説に散った龍Ⅱ










やっと顔を上げた烈の瞳は
痛いくらいに真っ直ぐ、私を見ている。



困惑した。これでもかというくらい。



だってだいたい、私には彼等に何をされた心当たりもない。


































「…何もされてないよ私」


「…すまねえ」


「説明してよ」


ーー言ってくれなきゃわかんないよ。



自分でも驚くくらいに優しい声が出たのは



私がきっと、烈の目から滲む尋常ではない何かに怯えていたから。



彼が傷ついているのではないだろうか、と。
































「…バレた」


「…何が?」


「お前が黒龍に出入りしてることがバレた」


「え?」


「俺のせいだ」


「え、ちょ」


「すまない」





そう言って再び、私に向かって頭を下げる烈。



バレた。



その言葉が、私の頭を反芻する。