伝説に散った龍Ⅱ


















なんだか悔しいが
世話になったことは事実なので



小さく、もう一度ありがとうと繰り返すと



満足気に微笑んだ烈は、食器をシンクに運んで行った。























私は、その大きな背中を見て思う。













ーーどうして、ここまで違和感がないの。



烈がこの家に居ること自体異質なはずなのに



元々血縁関係のある世那の方によっぽどしこりを感じてしまう。



…一言で言うならば。



怖い男だ。
間違いなく、こいつが一番。






































違和感がないのは
烈がそうしているからで



私たちにそう思わせる空気を纏っているからで。



あまりにも自然で
異様に不自然な



そんな、空気。





























「ーーそれで」



「…うん?」



「俺はお前に話があるから此処にいる」



「…私?」



「ああ。結構大事な」



「大事な」



「うん」