ようやく気がつく。
知っていたのか。彼らは。
今現在、私が選ぼうとしている道を
全て知っていて
それでもなお、
私に選択肢を与えてくれているのか。
「…お前たちは私に甘いね、本当に」
「そうか?」
「…うそ自覚ないの?」
「……多少ある」
どう、思ったの
そんな疑問がふと口をつきそうになった。
彼らを捨て
黒龍との日々を許した私を
彼らはどう思ったか。
私が求める答えは自分自身が一番よく分かっている。
同時に、眼前の大きな背中が
その答えを意図して選ばないだろうということも。
なんとなく、ミオの纏う雰囲気で分かった。
「…何だろうな」
「…」
「お前は眩しい。いつまで経っても」
「…、」
「俺はお前を尊重するよ」
他の誰に異常だと言われても。
「同時に、お前を選んだ奴等の事も」
優しい朝日がミオの表情に重なる。
ミオは笑っていた。
とびきり穏やかに。
私の目を、真っ直ぐに捕らえて。
「黒い龍たちは、随分お目が高いな」



