「…泣くなよ」
「…あんたのせいだっつってんでしょ」
なんなの。
煮るなり焼くなり好きにしたら良いじゃないか。
なんで。
「あんたの言葉が一番きついんだよ馬鹿」
「…そ」
ーーなんでそんなに優しい顔するの。
きっと、そんなことを言いながら。
いけないことだと理解しながら。
それでも私はミオの温もりに触れていたかったのだろう。
その温かさのなかで。
それでも足を止めることの無い私を
今だけでいい。
この暖かさは、私が縋り付くことを許してくれるだろうか。
お前たちを思って泣くのは、
これで最後にしよう。
約束するよ。
私自身に。
「棗を遣ったのは俺だよ」
「知ってる」
「急に、混乱させたか?」
「…、っそりゃあ」
混乱するに決まってるでしょう。
「ごめんな」



