伝説に散った龍Ⅱ



















どれだけ拒もうと
どれだけ忘れようとしようと頭にこびりついて剥がれない記憶が



全部、消えてしまえばいい。



いっそのことすべてを忘れられた方が。























その先の答えは出てこない。いつも。

















































「おい馬鹿セリナっ!
なんで、なんで話も聞こうとしねえんだよ!
逃げんな!逃げんなっ!!」




「…、」




「…俺等が憎いか?俺等が嫌いか!?」




「…」




「なんでだよ!、っ逃げんな、逃げんな馬鹿!!」




「、っ」




「俺等の関係まで壊れんのかよ!!せめて、



っ、せめて友達でいさせてくれよ!」






ーーなんとか言えよ!







どうしようもなく溢れ出す涙を拭いながら、
必死に嗚咽を噛み殺す。



駄目だ。
棗は駄目だ。



この子は。



私にとっても一番離れがたい。



棗は、昔からそうだった。



私への



執着とか、独占欲とかそういうのが一番強かった。