伝説に散った龍Ⅱ






























「さっきからセリナちゃんセリナちゃんうるせえが、残念ながら俺らはセリナちゃんとか死ぬほどどうでもいい」



「あ、そう。なら好都合。帰って」



「…あ?」



「…手、邪魔だよ」





至近距離で凄む男を気にもせず。



スマホから顔を上げた彼女は一言















































「私の大事な時間を、どうして貴方たちに奪われなくちゃいけないの?」








その場の空気が、割れるような感覚。



気がつけば腰が浮いていた。



俺の掌は男の拳を受け止め



俺は見事、人生初のナンパに成功した。
























「ーー龍」



「…あ?んだよてめえ横槍入れやがって」



「“黒龍”の“近藤”」



「…、は」



「これ以上まだ彼女に触れる?」



「…コン、ドウ」



「龍への叛逆とみなすよ」



「…っ、」





彼女から男たちを離して



小さく、そう呟けば



三人の中のリーダー格らしい一人が
行くぞ、と他二人に低く声をかける。



彼らは俺を振り返ることなく、
足早にその場を後にした。