伝説に散った龍Ⅱ













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side爽







昔から、一人で行動するのが好きだった。



何となくだ。何となく。



別に、一人じゃなきゃいられないというわけではない。



寧ろ誰かといる方が好き。
















ただ



時々ふと、一人になりたいことがある。



そういうとき、孤独は俺を包み込んでくれた。



きまって、無口に。



そういう意味で
一人で居る時は何も考えずに済むから楽だった。



それだけ。



その日はちょうどそんな日だっただけ。











































ーーよく立ち寄る喫茶店の野外スペースに座って、読書をしていた。





「ーー伊織、私ちょっと御手洗」



「あ、うん、わかった!」



「ごめんちょっと待ってて」



「ゆっくりしてきていいよ〜」





妙に間伸びた声を出す女の髪は桃色で



今から手洗いに立つらしいもう一方の女は派手な金髪。



目を引かないわけがなかった。



この辺ではあまり見ない二人組。



しかし、彼女らが周りの目を引く原因が



どうやらその派手な見た目に限ったことでは無いらしい、と気がついたのは



俺が、何気なくそのテーブルに目をやったときのこと。


































「、っ」





ハッとした。
自然と瞳孔が開かれた。



桜色の髪を持つ彼女に、俺の目は釘付けになった。