「…そ」 コイツは上手い。 俺の扱い方をよく分かってる。 こういうとき、俺はつくづくそのことを思い知らされる。 こういうとき。 セリナの言葉が、俺の中にすとんと綺麗に落ちていくとき。 「で?要件は?」 「あ、そう、ちょっと手貸してくれないかなって」 「それでミオに電話を」 「うん。出なかったら次は雄大くんに掛けるつもりだった」 セリナが顎で指し示す 床に転がる、三体の亡骸(?)。 俺は思わずギョッとして そしてすぐに、それが生きた人間だと確認した。