私はあなたのストーカーです




『サクラちゃんのこと、ずっとモヤモヤしていました。悔やんでいます。自分の力不足を。そんな気持ちで教師を続けられず、退職しました。あなたに、言うべきでした。イジメの実体を。大人の私でも、見るに耐えないものでした。でも、イジメ加害者の親からの圧力に、校長は言いなり状態で。私も逆らえなくて。サクラちゃんのこと救えなくて……。本当にごめんなさい』


泣きながら謝られました。腕の中で。


いくら話を聞き出すためとはいえ。

サクラを守らなかった女をなぜ抱いているのかと吐き気がしました。


これは、私の憶測です。

憶測でしかありませんが。


あの日、桜のキーホルダーが、川に投げ捨てられ。

そのキーホルダーを拾おうとして、足を滑らせ。

流され。


溺れる桜を、周りの人間が助けなかったと。


……見殺しにしたと。


そう考えると、辻褄があったのです。