赤信号で、先生がブレーキを踏む。 大好きな人の助手席で、夜の、ドライブ中に。 魔法が解ける目前に。 「俺、宇崎が、好きだ」 目を見て、こんなこと言われてしまえば。 「ふとしたとき、考えてた。必要以上に手をかけたくなってた」 もう。 「……碓氷と親しげなの。妬いてた」 このまま落ちるしか、選択肢は、ない。 「こんな余裕ない俺。絶対に知られたくなかった」