付き合っているのか?と聞かれて否定も肯定もしなかった。運転している最上さんの反応をチラリと盗み見すると、きゅっと唇を結んでどことなく不機嫌そうな表情をしている気がした。
「私のことはどうでもいいじゃないですか」
言い逃れできない代わりに無理くり抵抗してみる。こんなことしか言えないなんて、まるで子どもみたいだ。
「どうでもいい? 確かにな。けど、お前とのことはお前の親父さんからもお墨付きなんだ。ほかの男に泣かされたと思うと自分のものが穢されたみたいでムカつく」
「なんですかそれ……私は最上さんのものなんかじゃありません」
「可愛くない女」
これではくだらない言い合いになるだけだ。私は諦めて「可愛くない女で結構です」と言い返す言葉を呑み込んだ。
この密室の車の中で根掘り葉掘り尋問のように聞かれるんじゃないかと思うとうんざりしてしまう。けれど。
「私のことはどうでもいいじゃないですか」
言い逃れできない代わりに無理くり抵抗してみる。こんなことしか言えないなんて、まるで子どもみたいだ。
「どうでもいい? 確かにな。けど、お前とのことはお前の親父さんからもお墨付きなんだ。ほかの男に泣かされたと思うと自分のものが穢されたみたいでムカつく」
「なんですかそれ……私は最上さんのものなんかじゃありません」
「可愛くない女」
これではくだらない言い合いになるだけだ。私は諦めて「可愛くない女で結構です」と言い返す言葉を呑み込んだ。
この密室の車の中で根掘り葉掘り尋問のように聞かれるんじゃないかと思うとうんざりしてしまう。けれど。



