鳳凰亭の宿は二階にあり、芸者の格好から服に着替えて化粧も落とすと、真人さんの計らいで最上さんと一緒に貴賓室へ通された。そこは一番グレードの高い部屋で普段はVIPに当てがわれるような一等部屋だ。
十二畳ほどの部屋に黒檀の座卓が中央に置かれ、続きで板の間になっているスペースにはゆったりとソファに座りながら庭園が望むことができる。そして、その奥にはプライベートな空間を満喫できそうな露天風呂があり、檜のいい香りが漂っていた。
部屋にふたりきりになると、途端に緊張が走る。
「……あの、もしかして、勝手なことして怒ってますか?」
先ほどから口数の少ない理由をずっと考えていたけれど、やっぱり最上さんは今夜のことを怒っているのだと思う。スーツのジャケットを無造作に板の間のソファにかけ、一切私を見ようとしない。
十二畳ほどの部屋に黒檀の座卓が中央に置かれ、続きで板の間になっているスペースにはゆったりとソファに座りながら庭園が望むことができる。そして、その奥にはプライベートな空間を満喫できそうな露天風呂があり、檜のいい香りが漂っていた。
部屋にふたりきりになると、途端に緊張が走る。
「……あの、もしかして、勝手なことして怒ってますか?」
先ほどから口数の少ない理由をずっと考えていたけれど、やっぱり最上さんは今夜のことを怒っているのだと思う。スーツのジャケットを無造作に板の間のソファにかけ、一切私を見ようとしない。



