「真人さんから話は聞いているの、私も是非今夜は協力したくて。凛ちゃんのお父様にはたくさんお世話になったから……。今夜、ソニリアのお座敷に私も上がらせてもらう予定。ほかの芸者にも話はしてある。さ、凛ちゃん準備して、時間がないよ」
「え? 準備って?」
ぽかんとしている私に小春ちゃんがニッと赤い唇を三日月に歪めた。
「凛ちゃんも芸者になって私たちと一緒にお座敷にあがるのよ。そのほうがいいって、実は芸者仲間と話し合ったの」
そう言われてその手があった!といまさらピンときた。上層部に顔が割れていないと思っていても、万が一ということもある。バレてしまっては元も子もない。けれど――。
「でも、私芸者の稽古なんてしたことないし、お座敷遊びだって……」
「大丈夫! その辺は私たちでカバーする。まだ新人だからってことで凛ちゃんはお酌して、ソニリアの人たちをいい気分にさせてくれればうまくいくって」
小春ちゃんの明るい笑顔を見ていると、一瞬過った不安もすぐに消し飛んだ。
ここまで来て迷っている場合じゃない。彼女の言うように、陰でこそこそしていないで直接お座敷に上がったほうが有力な情報が聞けるかもしれない。
「わかった。お願いします」
意を決して私は人生初の芸者に扮して、ソニリア上層部の集うお座敷へと挑むことにした。
「え? 準備って?」
ぽかんとしている私に小春ちゃんがニッと赤い唇を三日月に歪めた。
「凛ちゃんも芸者になって私たちと一緒にお座敷にあがるのよ。そのほうがいいって、実は芸者仲間と話し合ったの」
そう言われてその手があった!といまさらピンときた。上層部に顔が割れていないと思っていても、万が一ということもある。バレてしまっては元も子もない。けれど――。
「でも、私芸者の稽古なんてしたことないし、お座敷遊びだって……」
「大丈夫! その辺は私たちでカバーする。まだ新人だからってことで凛ちゃんはお酌して、ソニリアの人たちをいい気分にさせてくれればうまくいくって」
小春ちゃんの明るい笑顔を見ていると、一瞬過った不安もすぐに消し飛んだ。
ここまで来て迷っている場合じゃない。彼女の言うように、陰でこそこそしていないで直接お座敷に上がったほうが有力な情報が聞けるかもしれない。
「わかった。お願いします」
意を決して私は人生初の芸者に扮して、ソニリア上層部の集うお座敷へと挑むことにした。



