病院からの帰りの車の中でも最上さんは言葉数少なく、ずっと何か考え込んでいるようだった。マンションに帰宅して、暗い部屋に明かりをつける。なんだかどっと疲れが湧いてくるようだ。
もし、先ほどの中西さんが言っていたことが事実ならば、私にもひとつの憶測があった。
「木崎課長のことですけど、もしかして……私への腹いせじゃ――」
「お前は余計なことを心配しなくていい。こうなったのは、俺の詰めが甘かったからだ」
そう私の言葉を遮ると、書斎からなにかのパンフレットを手にして私にそれを見せた。
「これは……?」
――企業内偵調査 株式会社テルレス
パンフレットにそう書かれているのを見て目が点になる。
最上さんはソファにどかりと腰を下ろし、重いため息をついて組んだ手を額に押し付けた。
「……昇進試験に落ちたくせにあいつの業績だけが急激に伸びておかしいと思ったんだ。もう一度昇進試験を受けたいと上層部に媚びているのだとばかり思っていたのが間違いだった。けど、やっぱり不審に思って妹の調査会社に社内不正がないか調査してもらっていたんだ」
「妹……?」
パンフレットを開くと、そこに髪の長い理知的な美人社長の顔写真が載っていた。
もし、先ほどの中西さんが言っていたことが事実ならば、私にもひとつの憶測があった。
「木崎課長のことですけど、もしかして……私への腹いせじゃ――」
「お前は余計なことを心配しなくていい。こうなったのは、俺の詰めが甘かったからだ」
そう私の言葉を遮ると、書斎からなにかのパンフレットを手にして私にそれを見せた。
「これは……?」
――企業内偵調査 株式会社テルレス
パンフレットにそう書かれているのを見て目が点になる。
最上さんはソファにどかりと腰を下ろし、重いため息をついて組んだ手を額に押し付けた。
「……昇進試験に落ちたくせにあいつの業績だけが急激に伸びておかしいと思ったんだ。もう一度昇進試験を受けたいと上層部に媚びているのだとばかり思っていたのが間違いだった。けど、やっぱり不審に思って妹の調査会社に社内不正がないか調査してもらっていたんだ」
「妹……?」
パンフレットを開くと、そこに髪の長い理知的な美人社長の顔写真が載っていた。



