こじれた恋のほどき方~肉食系上司の密かなる献身~

「……木崎のこと、申し訳ありません」

「いいえ。この話が事実かどうかわかりませんし、こちらでも調べる手立てがないので……最上さんにそう言っていただけるだけで心強いですよ」

そう言って、中西さんは今日のところは失礼しますと病院を後にした。

「あの、最上さん……?」

先ほどからずっと口を結んで拳を握りしめている最上さんは眉間に皺を寄せたまま、決して穏やかと言えるような表情ではなかった。燃えるような無言の怒りがその瞳の奥で炎を滾らせているようで、私はそれ以上彼に声をかけることはできなかった。