父は左視床出血という脳出血だった。搬送された時点で手術適応の状態だったため、血種を取り除く開頭手術が行われた。面会の準備ができるまでICUの待合室で待っているように言われて行くと、そこに俯きながら虚ろな目で一点を見つめている中西さんの姿があった。
「あ、凛子さん……」
私たちの気配に気づいた中西さんがぱっと青白い顔をあげる。
「今日の夕方から会食があって、店を出たときに急に倒れたんです。意識もなくて……こちらの方は?」
中西さんが最上さんに視線を向けた。
「私の上司で最上貴斗さんです」
「最上? じゃあ、ソニリアの……」
中西さんは彼のことを知っていたらしく、「お世話になっております」と頭を下げた。
「あ、凛子さん……」
私たちの気配に気づいた中西さんがぱっと青白い顔をあげる。
「今日の夕方から会食があって、店を出たときに急に倒れたんです。意識もなくて……こちらの方は?」
中西さんが最上さんに視線を向けた。
「私の上司で最上貴斗さんです」
「最上? じゃあ、ソニリアの……」
中西さんは彼のことを知っていたらしく、「お世話になっております」と頭を下げた。



