最近食欲のない日が続いていたけれど、久しぶりに食が進んだ。お肉も柔らかくて美味しかったし、季節の果実をふんだんに使ったソルベとフルーツ添えも頬が緩んでしまうほどだった。
そのほかにも最上さんと他愛のない会話をした。いきなり連れてこられて困惑したけれど、不思議と気持ちが落ち着いて意外にも楽しいと思える時間が過ごせた。
「ごちそうさまでした。本当に美味しかったです」
ナプキンで口をひと拭いすると、思わず笑みがこぼれた。
「可愛いな」
「え?」
ふと、最上さんが主語のない発言をして視線を向けた。すると、じっと私を見つめる彼の目と合う。
「ツンツンしてる顔もいいが、やっぱり笑ったほうが可愛い」
か、可愛い……って。
彼の口から率直にそんなふうに言われて気恥ずかしさを覚える。
「そんなふうに言われたことないんで……なんだか変な気分です」
「木崎と一緒にいるとき、お前は本当の自分をさらけ出せたか? そんなふうに笑えたか?」
「え……?」
紅潮しかけた頬がすっと冷める。最上さんの口から木崎課長の名前を聞くなんて予想外だった。彼はじっと私を真摯な眼差しで見据えている。
そのほかにも最上さんと他愛のない会話をした。いきなり連れてこられて困惑したけれど、不思議と気持ちが落ち着いて意外にも楽しいと思える時間が過ごせた。
「ごちそうさまでした。本当に美味しかったです」
ナプキンで口をひと拭いすると、思わず笑みがこぼれた。
「可愛いな」
「え?」
ふと、最上さんが主語のない発言をして視線を向けた。すると、じっと私を見つめる彼の目と合う。
「ツンツンしてる顔もいいが、やっぱり笑ったほうが可愛い」
か、可愛い……って。
彼の口から率直にそんなふうに言われて気恥ずかしさを覚える。
「そんなふうに言われたことないんで……なんだか変な気分です」
「木崎と一緒にいるとき、お前は本当の自分をさらけ出せたか? そんなふうに笑えたか?」
「え……?」
紅潮しかけた頬がすっと冷める。最上さんの口から木崎課長の名前を聞くなんて予想外だった。彼はじっと私を真摯な眼差しで見据えている。



