こじれた恋のほどき方~肉食系上司の密かなる献身~

異動初日は仕事というよりも、センター内の雰囲気とこれから私の役目となる仕事内容の把握で一日が終わった。

なんだか働いた気がしないな……。

まだ確認しておきたいことはあったけれど、残業してまでやるようなことでもない。オフィスの社員は次々と帰宅の準備を始めている。
窓の外を見るとすっかり日も暮れて、久しぶりに早く帰って買いだめしている本でも読もうかと、私もオフィスをあとにすることにした。

配属された部署の社員は気さくでいい人ばかりだった。顔の見えない相手に、まるで目の前にいるかのように笑顔で対応している姿を見て、自分もできるかどうか不安を覚えながら歩いていると。

「凛子」