私は、静かな病室で一人ポツンと、ベッドに座っていた。

これは……夢だよね…?

直に目を覚まして、いつも通りの明るい翔也がいるんだよ

ね…?

だが、夢は覚めず時間だけが過ぎていった。

かすかに時計の針の音が聞こえる。

カチコチッ カチコチッ

「翔也に…会いたい…。」

でも、看護師さんに聞けばまだ面会は出来ないとのこと…。

それほど、重症に負ったに違いないと、私は心の中でハラハ

ラしていた。

「なんで…、私なんかをかばったの…?」

私は自分に尋問していた。

だがそれは、答えは分からないままだった。

「きっと…目を…覚ますよね…?」

私は、頑張って笑顔を作り必死に現実を否定しようとした。