「二次会といきますか。」
沙耶は袋の中から缶ビールを二つ取り出し、一つを私に差し出した。
なんか、申し訳ない。
「沙耶、いいの?まだあそこにいたかったんでしょ?」
申し訳なさそうに聞くと、沙耶は缶ビールを一口飲み、「いーのいーの!」と言い、言葉を続けた。
「あいつら、もうお持ち帰りしようとしてたしさ~むしろタイミング最高。」
そう笑った沙耶には感謝している。
きっと多分、私に気を使ってあそこをでたんだろう。
今夜はあの男の家に泊まろうと思ったけど、まいいか。
また探そう。
それから沙耶とどのぐらい喋ってるんだろう、とふと時計を見るとすでに二時間は経過していた。
「あ、もう二時間も喋ってたんだね」
私が携帯画面で時間を見ている所を見て、沙耶も時計を確認していた。
あっという間だったなぁ……。
「そろそろ帰ろっか。沙耶のおばあちゃん心配しちゃうしね。」
「んー…そうだね。先にちひろ送るよ。」
「ううん、大丈夫。」
私を送ろうとする沙耶に首をふる。
それでも送ろうとする沙耶に私は笑顔を向け、もう一度首をふった。
「……。そっか、わかった。また明日、学校でね!」
沙耶は少しうつむいた後、いつもの笑顔で私に手を振った。
「ごめんね。」
去っていく沙耶の後ろ姿に、小さく囁いたその言葉は届く事なく消えていった。
