Happiness of the form ~幸せのかたち~



なにここ…。
着いた場所は、見るからに高級マンション。
カードキーで扉を開ける彼についていく。
この人、凄いお金持ちなのかな。
高級な車に高級マンション。

「……。」

「さあ、入って入って。」
手招かれ入った部屋は、さっきの男の部屋とは違いとても綺麗だった。
だけど生活感がない感じがする。
殺風景な部屋。

適当に腰をかけた私を気にする様子もなく、蓮はお風呂場に向かった。
いつものこと。
体を差し出す代わりに泊めてもらう。
それだけの事。

お風呂から出てきた蓮は布団に入り、私を手招きする。

「名前は?」

「……。」

答えず無言で隣にいく私に、蓮は少し考えたようにしたあと、口を開いた。

「なんで、あいつの家にいたの?そういう行為が好きなの?」

「別に…。泊めてくれるって約束だっただけ。」

「ふーん。どんな事情で泊まりたいかは知らないけど、なんでもするんだね。」

なにか裏があるような言い方。
この人は人をイラつかせるのが好きなのかな。

「あんただって自分のよくを満たすためなら何でもするんでしょ。抱くんなら早く終わらせて。」

その瞬間、後ろに勢いよく腕を引っ張られて思わず体制を崩す。

「きゃっ」

目を開けると、整った綺麗な顔がすぐ近くにあることを理解する。
私は今この男に押し倒されている。
ね、人間は自分の目的の為なら何でもするんだよ。

「だったらさ、この家にずっといていいから寝るときは俺のそばにいてよ。」

「は?」

「別に変なことは何もしない。ただ添い寝してくれればいいから。」

ニコっと笑うと蓮は私から離れた。

「嫌だったらこのまま家から出て行っていいよ。」

この男が何を考えてるかは私にはわからない。
けど、行くところはないんだよね。

「動かないってことは交渉成立?」

「いいよ、別に。泊まらせてくれるならなんでもいい。」

吐き捨てるように発した私の言葉に蓮は返事をしないまま、湯気のたったコップを持って蓮はソファーに腰をかける。