Happiness of the form ~幸せのかたち~



「あれ?そこの女…。」

メッシュの男に呼ばれ、顔をあげる。
改めて蓮と目が合う。
綺麗な瞳。
彼の瞳は私を捉えて離さない。

この時あなたが何を抱えていたのか、この時の私には想像もできなかった。


「おい拓也、お前こいつと知り合いなの?」

「あー。さっき声かけて捕まえた女っす。」

「ふーん。じゃあ、こいつもらってくわ。」

蓮は突然私の腕を掴んだ。

「へ?」

状況が理解できない。
さっき私を抱こうとしていた男も、何が何だかわからないと言わんばかりの顔で私と、腕を掴んでる蓮の顔を交互に見る。

「とりあえず、もらってくから。」

私は言われるがままに部屋から出た。

「あの、どこに行くんですか。」

「俺の家かなー。」

「来るでしょ?」と笑った蓮は私の返事を聞く様子もなく、スタスタと歩いていく。
私は泊まらせてくれるなら誰だっていい。

高そうな車に乗り、そのまま車は発信した。
こんな高そうな車初めて乗った。
運転している蓮から窓の外に視線を移す。
汚いことに溢れた町を隠すように色んな光が照らし続ける。
なんて、私の勝手な価値観なんだけどね。

「ついたよ。」

蓮の声と同時に車のドアがあいた。