しばらく夕日に見とれていると、ちひろの唸り声で我にかえる。
「うぅ…」
「ちひろ?ちひろ??」
身体を揺らすと、ゆっくりとちひろの目は開き、私の方を向いた。
一瞬、とても悲しそうな目をしていたような気がしたけど、いつものちひろに戻っていた。
「ちひろ…大丈夫?なんかうなされてたよ」
ちひろは私から目をそらし、コクリ、と頷いた。
なにか…嫌な夢でも見たの?話して?なんて言ったら
ちひろは、踏み込まないでって、1人きりになろうとするのかな。
あの時みたいに。
私どんだけ嫌われる事に脅えてるんだよって話だよね。
「そっか。じゃー帰ろ!」
結局私は何も言うことも出来ず、ちひろの手を握った。
鞄を持ち教室を見渡したあと、ちひろを追いかけて教室を後にした。
