ーキーンコーン カーンコーン
「んー…。」
チャイムの音で目を覚ます。
ふと周りを見渡すと四時限目が始まっていた。
めっちゃ寝てたわ…。
あ、ちひろは?
ふと横を見ると、未だに心地よさそうにしてちひろは寝ていた。
昨日寝てないのかな?
そうちひろから目を離そうとした時、ちひろの腕がちらりと見えた。
肉がえぐれるほどの深い切り傷。
それがいくつもあって痛々しい。
昔の傷もあれば、最近のような傷もある。
ちひろ…また…。
私は無力だ。
こんな傷だらけの親友を前にしても何も言えない、助けてあげられない。
踏み込んでこないでって、はっきり壁を作られる事に怯えてる。
自分が大嫌いだ。
四時限目が終わり、クラス全員が帰ってもちひろは起きない。
どんだけ寝不足なの。
心の中でそんなことを少し思うが、こんなすやすや寝てる人を起こす気にはならない。
「もう少し…寝かせてあげようかな…。」
きっと、家にもまともに帰っていないんだろうし、まともに寝れる時間なんてないのかもしれないから。
「あ…夕日…。」
今日がオレンジ色に染まっていくのと同時に、オレンジ色の夕日が沈みかけていた。
まだ冷たい風が教室の中に入ってくる。
こんなに世界は綺麗なのに、残酷な事が多すぎるよ…。
