これは、あいつのお陰なのだろうか…? だとしたら、あいつは……冬馬はすごい奴かもしれない。 その日の夕食は、珍しく家族全員で食卓を囲んだ、賑やかものだった。 話題は冬馬の話で持ちきり。 あいつはホントに、どこまですごいんだろう? 蒼介が、両親が… 家族が笑ってる。 あたしたち家族は、こんな当たり前の光景すら 失っていたんだ。 冬馬が気付かせてくれた。 そして……取り戻してくれたのかな…。 .