ーーーそう意気込んだのは良かったものの…。
「………」
あの後、車に乗った私たち。
蓮くんの方をちらっと見れば、昨日みたいに拗ねてる様子ではなく、確実に無表情で怒っている様子だった。
どうしよう、これは本当に怒らせてしまった…?
昨日は名前を呼べたけど、今日は蓮くんの名前を呼ぶ余裕すらもなかった。
一人、どうやって言おう、とか話すら聞いてもらえなかったらどうしよう、とか考えているうちにあっという間に家に着いてしまう。
こういう時に限って家に着くのが早い。
だけどここで諦めるのは良くない。
とにかく蓮くんに謝って、好きと言うんだってもう一度心に決める。



