「あ、秋野くん…!
今日とかじゃないよね?」
「は?そんなのすぐ実行だろ。
じゃないとお前、無理とか言い出しそうだし」
まさにその通りだったけど、さすがに心の準備ができていない。
それとも今すぐお金が欲しい、とか…?
だけど秋野くんってそんな人じゃない気がする。
本心で私のことを手伝ってくれようとしているのかな。
それだと優しい友達を持ったようで嬉しいなと思った。
「わかった…!
頑張ります!」
だから、そんな秋野くんの優しさを無駄にはしたくないと思い、素直に頷く。
「じゃあ……」
「……えっ…?」
するとその時。
突然秋野くんが近づいてきたかと思えば、そのまま背中に手をまわされて抱きしめられてしまう。
すっぽりと秋野くんの腕の中に入ってしまった。



